ISO-13485:2016

ISO 13485:2016 は、医療機器の品質マネジメントシステム(QMS)に関する国際規格であり、2026年8月現在の現行版である。2025年10月31日の定期見直しにおいて「確認(Confirmed)」とされ、改訂作業は進行していない。一方で、この規格を取り巻く環境は大きく変わった。米国 FDA の QMSR(Quality Management System Regulation)が ISO 13485:2016 を引用組み込み(incorporation by reference)した状態で 2026年2月2日に施行され、日本の QMS省令も令和3年改正により同規格と整合済みで、経過措置は2024年3月25日に終了している。つまり ISO 13485:2016 は、もはや「認証取得のための任意規格」ではなく、日米欧の規制要件そのものの土台である。本稿では、規格の箇条構成(箇条4〜8)と各箇条の要求事項を体系的に整理し、実務でどの文書・記録を整備すべきかを解説する。

なお、2003年版から2016年版で何が変わったのかという改定の経緯・新旧の差分については、姉妹記事「ISO-13485改定の要点」で詳述している。本稿は差分ではなく、規格そのものの内容に集中する。

1. ISO 13485:2016 の位置づけ

1.1 現行版であり、改訂予定はない

ISO 13485:2016(第3版、2016年3月1日発行)は、ISO 13485:2003(2016年2月24日に廃止)を置き換えた現行版である。ISO 規格は定期的に見直しが行われるが、直近の定期見直し(2025年10月31日)では「確認(Confirmed、stage 90.93)」の結論が出ており、次期版の作成作業は行われていない。

実務上の含意は明快である。「次の改訂を待ってから対応する」という判断は成り立たない。ISO 13485:2016 は当面のあいだ、医療機器 QMS の唯一の国際的な基準であり続ける。

1.2 任意規格でありながら、実質的には規制要件

ISO 9001 が任意規格であるのに対し、ISO 13485 は各国の規制当局が参照・審査する。2026年時点でその性格は決定的になった。

ISO 13485:2016 が規制要件に組み込まれている例
  • 米国QMSR 最終規則(2024年2月2日公布、89 FR 7496)により、21 CFR §820.7 で ISO 13485:2016(E) 第3版と ISO 9000:2015(E) 箇条3 を引用組み込み。2026年2月2日施行。
  • 日本:QMS省令(平成16年厚生労働省令第169号)が令和3年厚生労働省令第60号により ISO 13485:2016 と整合化。経過措置は2024年3月25日で終了し、現在は全面適用。
  • 欧州MDR(規則(EU)2017/745)は製造業者に QMS の確立・維持を義務づけており、実務上は ISO 13485 に基づく QMS が前提となる。
  • MDSAP:Audit Model は ISO 13485 を骨格としている。日本は2015年6月に参加し、PMDA は2022年4月1日から調査結果を本格的に受け入れている。

2. 規格の全体構造 — 序文から附属書まで

ISO 13485:2016 は、序文(箇条0)、適用範囲(箇条1)、引用規格(箇条2)、用語及び定義(箇条3)に続き、要求事項の本体は箇条4〜8で構成される。認証審査・規制当局調査で適合性が問われるのはこの箇条4〜8である。

表1:ISO 13485:2016 の箇条構成(全体像)
箇条 表題 性格
0 序文 参考(一般、概念の明確化、プロセスアプローチ、ISO 9001との関係、他のマネジメントシステムとの両立性)
1 適用範囲 ライフサイクルのいずれかの段階に関与する組織に適用
2 引用規格 ISO 9000 を引用
3 用語及び定義 通知書、臨床評価、苦情、製造業者、市販後監視、リスク、無菌バリアシステム 等を定義
4 品質マネジメントシステム 要求事項(一般要求事項・文書化)
5 経営者の責任 要求事項(Plan/トップマネジメント)
6 資源の運用管理 要求事項(Do/人・設備・環境)
7 製品実現 要求事項(Do/設計から出荷まで)
8 測定、分析及び改善 要求事項(Check・Act)
附属書A ISO 13485:2003 と ISO 13485:2016 との対比 参考
附属書B ISO 13485:2016 と ISO 9001:2015 との対応 参考

旧稿では附属書A・Bを「ISO 13485:2003 と 1996 との比較」「ISO 9001:2000 との相違」と記載していたが、これは2003年版の附属書の内容である。2016年版では上表のとおり比較対象が更新されている。

2.1 箇条4〜8は PDCA に対応している

ISO 13485:2016 は Annex SL(マネジメントシステム規格の上位構造、HLS)を採用しておらず、ISO 9001:2008 と同じ「箇条4〜8」の構造を維持している。この構造は素直に PDCA サイクルに対応する。

  • 箇条4:QMS の枠組みそのもの(プロセスの特定、文書体系)
  • 箇条5:Plan — 品質方針・品質目標・責任権限・マネジメントレビュー
  • 箇条6・7:Do — 資源の投入と、設計から出荷までの製品実現
  • 箇条8:Check/Act — 監視・測定、データ分析、是正処置・予防処置

3. ISO 9001:2015 との関係 — Annex SL を採用していない理由

ISO 13485 は、かつては ISO 9001 の医療機器版として作成された。しかし ISO 9001:2015 が Annex SL に基づく10箇条構造へ全面的に移行したのに対し、ISO 13485:2016 は Annex SL 構造を採用しなかった。両規格はもはや構造レベルで一致していない。

表2:ISO 13485:2016 と ISO 9001:2015 の主な違い
観点 ISO 13485:2016 ISO 9001:2015
構造 箇条4〜8(Annex SL 非採用) 箇条4〜10(Annex SL/HLS 準拠)
「リスク」の定義 危害の発生確率とその危害の重大さとの組合せ(ISO 14971 の考え方) 不確かさの影響(あらゆる業種を想定した一般的定義)
目的 規制要求事項への適合と、安全で有効な医療機器の一貫した提供 顧客満足の向上と継続的改善
文書化 「文書化された手順」を明示的に多数要求 「文書化した情報」として要求水準を柔軟化
適用除外 箇条6・7・8 の一部について、該当しない場合の限定的な非適用を許容 「適用不可能」の判断は箇条4.3 の適用範囲決定で扱う
位置づけ 規制当局が参照する事実上の規制要件 任意規格

リスクの定義の差は、単なる用語の問題ではない。ISO 13485 における「リスク」は患者・使用者の安全に対するリスクであり、事業機会の不確かさではない。したがって、後述するリスクに基づく考え方も、あくまで安全性を軸にした資源配分の最適化として読まなければならない。

両規格の対応関係は、ISO 13485:2016 の附属書B に箇条単位で示されている。ISO 9001 の認証を併せ持つ組織は、この附属書を用いて統合 QMS の文書体系を設計するとよい。

出典:ISO 13485:2016 附属書B(参考)

4. プロセスアプローチとリスクに基づく考え方

4.1 プロセスアプローチ

序文0.3 が示すとおり、ISO 13485 はプロセスアプローチを基礎に置く。組織は QMS に必要なプロセスを特定し、その順序・相互関係、判定基準・方法、必要な資源と情報、監視・測定・分析の方法を定め、計画した結果を得るために必要な処置を実施しなければならない(箇条4.1)。

実務上重要なのは、プロセスマップ(プロセス相関図)を作成し、各プロセスのオーナー・インプット・アウトプット・パフォーマンス指標を定義しておくことである。QMSR 施行に伴う FDA の新コンプライアンスプログラム CP 7382.850 が6つの QMS 領域(変更管理/設計開発/マネジメントオーバーサイト/測定・分析・改善/外部委託・購買/製造及びサービス提供)を軸に組み立てられていることからも、プロセス単位でシステムを説明できる体制が求められている。

4.2 リスクに基づく考え方

ISO 13485:2016 では「リスクに応じて(as appropriate to the risk)」という趣旨の記述が随所に置かれている。品質保証に投入する資源(人員、設備、費用、時間)は、当該製品・当該プロセスのリスクに見合ったものでなければならない。

リスクに基づく考え方が明示的に関わる主な箇条
  • 4.1:QMS プロセスに対するリスクに基づく手法の適用、アウトソースしたプロセスの管理の程度
  • 4.1(ソフトウェアのバリデーション):QMS に用いるコンピュータソフトウェアのバリデーションを、その使用に伴うリスクに比例した方法で実施
  • 6.2:要員の力量不足が製品品質に与える影響に応じた教育訓練の有効性評価
  • 7.1:製品実現全体にわたるリスクマネジメントの実施と記録
  • 7.4.1:供給者の評価・再評価・管理の程度を、購買製品のリスクに応じて決定
  • 8.2.1/8.2.2:フィードバック・苦情のリスクに応じた調査と処置

リスクマネジメントの方法論そのものは ISO 14971:2019(第3版)が規定しており、ISO/TR 24971:2020 が適用の手引を提供している。ISO 13485 はリスクマネジメントの「実施と記録」を要求するが、手法の詳細は ISO 14971 に委ねている。

5. 箇条4:品質マネジメントシステム

5.1 4.1 一般要求事項

組織は QMS を文書化し、その有効性を維持する。加えて ISO 13485:2016 では次の点が明確に要求されている。

  • 役割の文書化:適用される規制要求事項の下で組織が担う役割(製造業者、製造販売業者、輸入業者、ディストリビュータ等)を文書化すること。
  • アウトソース(外部委託):外部委託したプロセスに対する管理を維持し、その責任を保持すること。管理は当該プロセスのリスクと供給者の能力に応じたものとし、品質に関する取決め(品質契約)として文書化する。
  • ソフトウェアのバリデーション:QMS に使用するコンピュータソフトウェアのアプリケーションについて、初回使用前にバリデーションを行い、変更時には必要に応じて再度実施すること。対象には文書管理システム、CAPA・逸脱管理システム、試験機器の制御ソフト、製造設備の制御ソフトなどが含まれる。

5.2 4.2 文書化に関する要求事項

表3:箇条4.2 が要求する文書体系
箇条 成果物 要点
4.2.2 品質マニュアル QMS の適用範囲、適用除外・非適用の詳細とその正当性、確立した文書化された手順(またはその参照)、プロセス間の相互関係の記述、文書体系の概要を含む。
4.2.3 医療機器ファイル 医療機器の種類またはファミリごとに、一般的記述・使用目的・ラベリング、製品仕様、製造・包装・保管・取扱い・流通の仕様または手順、測定・監視の手順、設置・附帯サービスの要求事項を含む。米国 QMSR 環境下では DMR に、日本では製品標準書におおむね相当する。
4.2.4 文書管理の手順 発行前の承認、レビューと更新、変更・改訂状況の識別、使用箇所での最新版の利用可能性、外部文書の識別と配付管理、廃止文書の誤使用防止を規定。廃止文書を保持する場合は保管期間を定める。
4.2.5 記録管理の手順 識別・保管・保護・検索・保管期間・廃棄を規定。医療機器の寿命または規制要求事項が定める期間のいずれか長い方以上の保管が必要。記録に含まれる健康機密情報の保護についても方法を定める。

4.2.4 では、「文書」には「文書」と「記録」の双方が含まれることが明確化されている。文書管理手順と記録管理手順を別々に整備するか一体で整備するかは組織の判断に委ねられるが、両者の要求事項が漏れなくカバーされていることが要件である。

6. 箇条5:経営者の責任

箇条5 は、トップマネジメントが QMS に対して負う責任を規定する。QMSR 施行後の FDA 査察では「マネジメントオーバーサイト」が独立した QMS 領域として設定されており、この箇条の重要性は増している。

表4:箇条5 の要求事項と主な記録
箇条 要求事項 主な記録・文書
5.1 経営者のコミットメント。規制要求事項の遵守の重要性の周知、品質方針・品質目標の設定、マネジメントレビューの実施、資源の確保。 周知の記録(社内通達、会議議事録)
5.2 顧客重視。製品要求事項および適用される規制要求事項が満たされることの確実化。
5.3 品質方針。QMS の有効性維持へのコミットメントを含み、組織内で周知され、適切性が継続的にレビューされること。 品質方針(文書)
5.4.1 品質目標。製品要求事項を満たすために必要なものを含み、測定可能で品質方針と整合すること。 品質目標(文書)、達成度の記録
5.4.2 QMS の計画。変更を計画し実施する際に QMS の完全性が維持されること。 QMS 変更計画
5.5.1 責任および権限の明確化と周知。品質に影響する業務を行う要員の相互関係を文書化。 組織図、職務分掌規程
5.5.2 管理責任者の任命。QMS プロセスの確立・維持、パフォーマンス報告、規制要求事項の認識向上の責任を負う。 任命書
5.5.3 内部コミュニケーションのプロセスの確立。
5.6 マネジメントレビュー。文書化された手順に従い、計画した間隔で実施。 マネジメントレビュー手順、インプット資料、アウトプット(決定事項・処置)の記録

6.1 マネジメントレビューのインプットとアウトプット

5.6.2 のインプットには、フィードバック、苦情処理、規制当局への報告、監査、プロセスの監視・測定、製品の監視・測定、是正処置、予防処置、前回までのレビューのフォローアップ、QMS に影響する変更、改善の提案、適用される新規または改訂された規制要求事項が含まれる。「新規または改訂された規制要求事項」がインプットとして明示されている点は、QMSR 施行や QMS省令改正のような規制変更を経営レビューの議題に乗せる根拠となる。

5.6.3 のアウトプットは、QMS およびそのプロセスの適切性・妥当性・有効性の維持に必要な改善、製品要求事項に関連する製品の改善、規制要求事項の変更に対応するために必要な資源の変更に関する決定と処置である。単なる報告会ではなく、決定事項と担当者・期限が記録されていなければならない

7. 箇条6:資源の運用管理

表5:箇条6 の要求事項
箇条 対象 要求の要点
6.1 資源の提供 QMS の実施と有効性維持、規制要求事項および顧客要求事項への適合に必要な資源を明確にし提供する。
6.2 人的資源 製品品質に影響する業務に従事する要員は、教育・訓練・技能・経験に基づく力量を有すること。力量の確立、必要な教育訓練の提供、教育訓練の有効性の評価、要員の認識の確保、記録の維持を文書化されたプロセスとして規定する。
6.3 インフラストラクチャー 製品要求事項への適合、製品の混同防止、秩序ある取扱いに必要なインフラ(建物、作業場所、装置、支援業務)の要求事項を文書化。保全活動の要求事項と実施間隔も文書化し、記録を維持する。
6.4.1 作業環境 製品要求事項への適合に必要な作業環境の要求事項を文書化。要員の健康・清浄・服装が製品に影響し得る場合、要員の健康管理・清浄度・服装の要求事項を文書化する。
6.4.2 汚染管理 汚染された製品または汚染の可能性がある製品の管理を計画・文書化し、他の製品・作業環境・要員の汚染を防止する。無菌医療機器については微生物・微粒子に関する管理を規定。

6.4.2(汚染管理)が 6.4.1(作業環境)から独立した箇条になっている点は、日本の QMS省令でも第25条の2(汚染管理)として反映されている。

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8. 箇条7:製品実現

箇条7 は規格中もっとも分量が大きく、設計から出荷までの全プロセスを扱う。組織の業態によっては非適用となる箇条もあるが、その場合は品質マニュアルに非適用の範囲と正当性を記載しなければならない。

8.1 7.1 製品実現の計画

製品実現に必要なプロセスを計画・構築する。品質目標と製品要求事項、プロセス・文書・資源、検証・バリデーション・監視・測定・検査・試験・取扱い・保管・流通・トレーサビリティの活動、そして適合の証拠となる記録を明確にする。さらに製品実現の全体にわたってリスクマネジメントに関する要求事項を文書化し、その記録を維持しなければならない。

8.2 7.2 顧客関連のプロセス

7.2.1 では、顧客が規定した要求事項に加え、意図した用途に必要な要求事項適用される規制要求事項、必要な教育訓練、そして組織が必要と判断した追加要求事項を明確にする。7.2.2 でこれらをレビューし記録を維持する。7.2.3 では、製品情報、引合い・契約・注文、顧客からのフィードバックと苦情、通知書(advisory notice)に関する取決めに加え、規制当局とのコミュニケーションを扱う。

8.3 7.3 設計・開発 — 規格の中核

医療機器の安全性・有効性は、製造品質だけでは担保できない。設計図面どおりに正しく製造しても、設計そのものが誤っていれば安全な医療機器にはならない。この認識が、ISO 13485 が設計管理に多くの紙幅を割く理由である。

2026年の重要ポイント:設計管理の法的根拠が移動した

QMSR により 21 CFR 820.30(Design controls)は削除された。米国における設計管理の要求根拠は §820.10(c) を経由して ISO 13485 箇条7.3 に移っている。社内手順書やトレーニング資料に「21 CFR 820.30 に基づく設計管理」と記載している場合は、参照先の更新が必要である。

表6:箇条7.3(設計・開発)の下位箇条
箇条 表題 要求の要点
7.3.1 一般 設計・開発の文書化された手順を確立する。
7.3.2 設計・開発の計画 段階、レビュー、検証・バリデーション・設計移管の活動、責任と権限、トレーサビリティの方法、必要な資源(要員の力量を含む)を計画し文書化する。計画は進行に応じて維持・更新する。
7.3.3 設計・開発へのインプット 機能・性能・使用性・安全性の要求事項、適用される規制要求事項、リスクマネジメントのアウトプット、必要に応じて過去の類似設計から得た情報。完全・明確で、相互に矛盾がないこと。
7.3.4 設計・開発からのアウトプット インプットに対する検証が可能な形式であり、リリース前に承認されること。購買・製造・サービス提供に必要な情報と、製品の合否判定基準を含み、安全・適正な使用に不可欠な製品特性を特定すること。
7.3.5 設計・開発レビュー 計画した取決めに従い体系的なレビューを実施。レビュー対象の設計段階に関係する部門の代表と、必要な専門家が参加する。記録には結果、必要な処置、参加者と日付を含める。
7.3.6 設計・開発の検証 アウトプットがインプットを満たすことを確認。検証計画には方法、合否判定基準、必要に応じてサンプルサイズの根拠を含む統計的手法を含める。他機器との接続・接続部を意図する場合は、その接続状態での検証を行う。
7.3.7 設計・開発の妥当性確認 意図した用途または適用に対する要求事項を満たすことを確認。代表的な製品(初期生産ユニット、ロット等)で実施し、臨床評価または性能評価を含む。結論を含む報告書を作成する。
7.3.8 設計・開発の移管 設計アウトプットが製造仕様として適切であることを検証し、生産能力が製品要求事項を満たすことを確実にする手順を文書化する。結果と結論の記録を維持する。
7.3.9 設計・開発の変更の管理 変更の重要性、機能・性能・使用性・安全性への影響、適用される規制要求事項への影響、製品実現に投入済みのインプット/アウトプットへの影響を評価し、実施前にレビュー・検証・妥当性確認・承認を行う。
7.3.10 設計・開発ファイル 医療機器の種類またはファミリごとに設計・開発ファイルを維持する。適用した要求事項への適合の証拠と、変更の記録を含む(または参照する)。米国 QMSR 環境下では DHF に相当する。

「設計移管」と「量産移行(量産立ち上げ)」は別概念である。設計移管は設計アウトプットが製造仕様として妥当であることの検証であり、生産計画上の立ち上げ判断とは目的が異なる。査察・審査で混同を指摘される典型的な論点である。

8.4 7.4 購買

7.4.1 では、購買製品が規定した購買情報に適合することを確実にする手順を文書化する。供給者の評価・選定の基準(要求事項を満たす能力、供給者のパフォーマンス、購買製品が医療機器の品質に与える影響、医療機器に伴うリスクに応じたもの)を確立し、評価・再評価・監視の記録を維持する。供給者が購買の取決めを満たさない場合の対応もあらかじめ定めておく。

7.4.2 の購買情報には、製品の仕様、受入れの手順・プロセス・設備、要員の適格性、QMS に関する要求事項を含める。加えて、購買製品の変更が医療機器の品質に影響し得る範囲で、供給者が変更を事前に通知することを取決めに含めることが実務上不可欠である。サプライチェーンが国際化した現在、原材料・製造方法の無断変更は最終製品の不具合に直結する。

7.4.3 では、購買製品が購買情報を満たすことを確実にするための検査等の活動を確立・実施する。供給者の施設で検証を行う場合は、その取決めと出荷可否の方法を購買情報に記載する。検証の記録を維持する。

8.5 7.5 製造およびサービスの提供

表7:箇条7.5 の下位箇条
箇条 表題 要求の要点
7.5.1 製造およびサービス提供の管理 製造を計画・実施・監視し、管理する。手順・要求事項・作業指示書・参照資料、設備、監視測定機器、監視測定の実施、ラベリング・包装、リリース・引渡し・引渡し後の活動を含む。ロット/バッチごとに製造数量と承認された出荷数量の記録を維持する。
7.5.2 製品の清浄 滅菌前の洗浄、非滅菌で供給し使用前に清浄化する製品、使用前に清浄化できない製品などの区分に応じ、清浄度の要求事項を文書化する。
7.5.3 据付け活動 該当する場合、据付けの要求事項と据付けの検証に関する合否判定基準を文書化する。据付けと検証の記録を維持する。
7.5.4 附帯サービス活動 該当する場合、附帯サービスの手順・参照資料・測定の要求事項を文書化する。サービス記録を分析し、苦情に該当するかを判断のうえ、改善のインプットとする。
7.5.5 滅菌医療機器に対する特別要求事項 各滅菌バッチについて、滅菌プロセスのパラメータの記録を維持し、当該医療機器のバッチまでトレーサブルとする。
7.5.6 製造およびサービス提供に関するプロセスの妥当性確認 結果として得られるアウトプットが以降の監視・測定で検証できないプロセスについて妥当性確認を行う。手順にはレビューと承認の基準、設備の適格性確認、要員の適格性確認、方法・手順・合否判定基準、統計的手法とサンプルサイズの根拠、記録、再バリデーションの基準を含める。
7.5.7 滅菌および無菌バリアシステムのプロセスの妥当性確認に対する特別要求事項 滅菌プロセスおよび無菌バリアシステムのプロセスは、実施前に妥当性を確認し、変更時には必要に応じて再確認する。
7.5.8 識別 製品実現の全体にわたり製品を識別する手順を文書化する。監視測定の要求事項に対する製品の状態を識別し、返却された製品を適合製品と区別して識別する。適用される規制要求事項が UDI を求める場合はそれに従う。
7.5.9 トレーサビリティ 7.5.9.1 でトレーサビリティの手順と範囲・記録を文書化。7.5.9.2 では植込み医療機器について、追跡に必要な部品・材料・作業環境条件の記録を含めること、およびディストリビュータ等に記録の保持と閲覧可能性を求めることを規定する。
7.5.10 顧客の所有物 顧客の所有物を識別・検証・保護する。紛失・損傷・不適切と判明した場合は顧客に報告し記録する。
7.5.11 製品の保存 製品実現の全体および引渡しまでのあいだ、製品の適合を保存する手順を文書化する。汚染・劣化・損傷の防止に必要な特別な条件(保管条件、輸送条件)を含める。

8.6 7.6 監視機器および測定機器の管理

監視・測定の要求事項と、それに用いる機器を明確にする。機器は規定の間隔で校正または検証し、国際標準・国家標準にトレーサブルな計量標準に照らして実施する(標準が存在しない場合は用いた根拠を記録する)。調整・再調整、校正状態の識別、無効化の防止、取扱い・保管中の損傷防止を行う。機器が要求事項に適合していないことが判明した場合は、過去の測定結果の妥当性を評価し、記録する。また、監視・測定に用いるコンピュータソフトウェアについては、初回使用前にバリデーションを実施する。

9. 箇条8:測定、分析および改善

表8:箇条8 の下位箇条と要求される手順
箇条 表題 文書化された手順の要否 要求の要点
8.1 一般 監視・測定・分析・改善のプロセスを計画・実施する。統計的手法を含む適用方法と、その使用範囲を明確にする。
8.2.1 フィードバック 製造および製造後の段階から品質に関する情報を収集・監視する。フィードバックは、リスクマネジメントへのインプット、および製品要求事項の監視・維持のインプットとする。
8.2.2 苦情処理 適時の受領・記録・評価、調査の要否の判断(調査しない場合は正当性を記録し承認)、規制当局への報告の要否の判断、苦情に係る製品の取扱い、是正・是正処置の要否の判断を規定する。
8.2.3 規制当局への報告 苦情等が、適用される規制要求事項に基づく有害事象等の報告基準に該当する場合の通知手順を文書化する。通知の記録を維持する。
8.2.4 内部監査 QMS が計画した取決め・規格・規制要求事項に適合し、有効に実施・維持されているかを判定するため、計画した間隔で実施。監査員は自らの業務を監査しない。監査と結果の記録(監査対象プロセス・領域、結論を含む)を維持する。
8.2.5 プロセスの監視および測定 QMS プロセスが計画どおりの結果を達成する能力を実証するため、適切な方法で監視・測定する。
8.2.6 製品の監視および測定 製品要求事項が満たされていることを検証。合否判定基準への適合の証拠と、リリースを許可した人物の識別を記録する。すべての工程が完了するまで製品をリリースしない(規制当局が承認した場合を除く)。
8.3.1 不適合製品の管理(一般) 不適合製品の識別・文書化・隔離・評価・処置を規定する。評価には調査の要否の判断と、責任を負う外部関係者への通知の要否の判断を含める。
8.3.2 引渡し前に発見された不適合製品への処置 不適合の除去、使用・引渡しの防止、特別採用の適用のいずれかを行う。特別採用は正当性・承認・承認者を記録する。
8.3.3 引渡し後に発見された不適合製品への処置 不適合の影響に応じた処置をとる。通知書(advisory notice)の発行手順を文書化し、いつでも発行できる状態にしておく。
8.3.4 手直し 手直しが製品に及ぼす悪影響を考慮した手順を文書化し、当初の手順と同等の承認・リリース手続を適用する。
8.4 データの分析 フィードバック、製品要求事項への適合、プロセス・製品の特性と傾向(改善の機会を含む)、供給者、監査、必要に応じてサービス報告に関するデータを分析する。適切な統計的手法を用いる。
8.5.1 改善(一般) 品質方針・品質目標・監査結果・市販後監視・データの分析・是正処置・予防処置・マネジメントレビューを通じ、QMS の適切性・妥当性・有効性を維持する。
8.5.2 是正処置 不適合の原因を除去する処置を、不当な遅延なくとる。不適合のレビュー、原因の特定、処置の必要性の評価、必要な処置の計画・文書化・実施(文書の更新を含む)、処置が規制要求事項への適合や安全性・性能に悪影響を与えないことの検証、処置の有効性のレビューを規定する。
8.5.3 予防処置 起こり得る不適合の原因を除去する処置を決定する。潜在的不適合とその原因の特定、処置の必要性の評価、処置の計画・文書化・実施、処置が規制要求事項への適合や安全性・性能に悪影響を与えないことの検証、有効性のレビューを規定する。

8.5.2 の「不当な遅延なく(without undue delay)」という表現は、CAPA の起票からクローズまでの期限管理を組織が定義しなければならないことを意味する。期限を定めずに長期滞留した CAPA は、監査・査察でほぼ確実に指摘対象となる。

「修正(correction)」と「是正処置(corrective action)」は別概念である。修正は検出された不適合を除去する処置、是正処置は不適合の原因を除去する処置を指す。手順書上でこの2語が混用されているケースは非常に多い。

10. ISO 13485:2016 と QMS省令の条項対応

QMS省令は令和3年改正により ISO 13485:2016 と整合化された。条文の表現は日本語の法令用語に置き換えられているが、構成は規格に対応している。下表は主要な対応関係を整理したものである(条の名称は薬生監麻発0326第4号による)。

表9:ISO 13485:2016 と QMS省令の主な対応
ISO 箇条 ISO の表題 QMS省令 省令の条名
4.1 一般要求事項 第5条〜第5条の6 品質管理監督システムに係る要求事項/確立/業務/管理監督/外部委託/ソフトウェアの使用
4.2.1〜4.2.2 文書化/品質マニュアル 第6条・第7条 品質管理監督システムの文書化/品質管理監督システム基準書
4.2.3 医療機器ファイル 第7条の2 製品標準書
4.2.4 文書管理 第8条 品質管理監督文書の管理
4.2.5 記録の管理 第9条 記録の管理
5.1 経営者のコミットメント 第10条 管理監督者の関与
5.2 顧客重視 第11条 製品受領者の重視
5.3 品質方針 第12条 品質方針
5.4 計画 第13条・第14条 品質目標/品質管理監督システムの計画の策定
5.5 責任、権限およびコミュニケーション 第15条〜第17条 責任及び権限/管理責任者/内部情報伝達
5.6 マネジメントレビュー 第18条〜第20条 管理監督者照査/照査に係る工程入力情報/照査に係る工程出力情報
6.1 資源の提供 第21条 資源の確保
6.2 人的資源 第22条・第23条 品質業務従事者の能力/能力、認識及び教育訓練
6.3 インフラストラクチャー 第24条 業務運営基盤
6.4.1 作業環境 第25条 作業環境
6.4.2 汚染管理 第25条の2 汚染管理
7.1 製品実現の計画 第26条 製品実現計画
7.2 顧客関連のプロセス 第27条〜第29条 製品要求事項の明確化/製品要求事項の照査/情報等の交換
7.3.1〜7.3.2 設計・開発の計画 第30条 設計開発計画
7.3.3〜7.3.4 インプット/アウトプット 第31条・第32条 設計開発への工程入力情報/設計開発からの工程出力情報
7.3.5〜7.3.7 レビュー/検証/妥当性確認 第33条〜第35条 設計開発照査/設計開発の検証/設計開発バリデーション
7.3.8 設計・開発の移管 第35条の2 設計移管業務
7.3.9 設計・開発の変更の管理 第36条 設計開発の変更の管理
7.3.10 設計・開発ファイル 第36条の2 設計開発に係る記録簿
7.4 購買 第37条〜第39条 購買工程/購買情報/購買物品等の検証
7.5.1〜7.5.2 製造管理/製品の清浄性 第40条・第41条 製造及びサービス提供の管理/製品の清浄管理
7.5.3〜7.5.5 据付け/附帯サービス/滅菌 第42条〜第44条 設置業務/附帯サービス業務/滅菌医療機器等の製造管理に係る特別要求事項
7.5.6〜7.5.7 プロセスの妥当性確認 第45条・第46条 製造工程等のバリデーション/滅菌工程及び無菌バリアシステムに係る工程のバリデーション
7.5.8〜7.5.9 識別/トレーサビリティ 第47条〜第49条 識別/追跡可能性の確保/植込医療機器に係る製品の追跡可能性の確保
7.5.10〜7.5.11 顧客の所有物/製品の保存 第51条・第52条 製品受領者の物品等/製品の保持
7.6 監視機器および測定機器の管理 第53条 設備及び器具の管理
8.1 一般 第54条 測定、分析及び改善
8.2.1〜8.2.3 フィードバック/苦情処理/規制当局への報告 第55条〜第55条の3 製品受領者の意見/苦情処理/厚生労働大臣等への報告
8.2.4〜8.2.6 内部監査/プロセス・製品の監視測定 第56条〜第59条 内部監査/工程の監視及び測定/製品の監視及び測定/植込医療機器固有の要求事項
8.3 不適合製品の管理 第60条〜第60条の4 不適合製品の管理/出荷前の不適合製品に対する措置/出荷後の不適合製品の処理/製造し直し
8.4 データの分析 第61条 データの分析
8.5 改善 第62条〜第64条 改善/是正措置/予防措置

QMS省令は法令用語として「是正措置」「予防措置」を用いるのに対し、JIS Q 13485 系の規格用語は「是正処置」「予防処置」である。社内文書では、参照先に応じてどちらの表記を使うかを統一しておくとよい。なお QMS省令には、規格に対応しない日本固有の条(第66条以降の追加的要求事項、国内品質業務運営責任者、不具合報告、登録製造所に係る規定など)も存在する。

11. 2026年時点で ISO 13485:2016 が置かれている位置

11.1 米国 — QMSR が規格を取り込んだ

21 CFR Part 820 は、QMSR により Subpart A・B のみを存置し、Subpart C〜O は Reserved となった。現在の Part 820 は §820.1/820.3/820.5[Reserved]/820.7/820.10/820.35/820.40[Reserved]/820.45 で構成される。§820.7 が ISO 13485:2016(E) 第3版と ISO 9000:2015(E) 箇条3 を引用組み込みしており、規格本文がそのまま米国連邦規則の要求事項となる

2025年12月4日には技術的修正(90 FR 55978、Docket FDA-2025-N-4635)が公布され、18パート179条にわたる QSR 参照が QMSR 参照へ置き換えられた。これも2026年2月2日に発効している。

査察面では、QSIT が2026年2月2日で運用を終了し、コンプライアンスプログラム CP 7382.850 へ移行した。CP 7382.850 は6つの QMS 領域(変更管理/設計開発/マネジメントオーバーサイト/測定・分析・改善/外部委託・購買/製造及びサービス提供)と4つの OAFR(MDR/Corrections and Removals/Tracking/UDI)で構成される。査察官の視点が ISO 13485 の箇条構成に沿ったものになったと理解してよい。

実務上見落とされやすい変更点

旧 §820.180(c) にあった、内部監査記録・供給者監査報告書・マネジメントレビュー記録を FDA 査察官の閲覧対象から除外する規定は、QMSR に承継されていない。これらの記録が査察で求められ得る前提で、記録の作成品質を見直す必要がある。

よくある誤解:ISO 13485 の第三者認証を取得していても、FDA の査察が免除されることはない。FDA は ISO 13485 への適合を証明する証明書を発行せず、認証書の提出を求めることもしない。QMSR は「ISO 13485:2016 の要求事項を米国連邦規則として課す」ものであって、「認証機関の判断を受け入れる」ものではない。

11.2 日本 — 経過措置は終了している

QMS省令は令和3年厚生労働省令第60号(令和3年3月26日公布・施行)により ISO 13485:2016 と整合化された。改正規定に係る経過措置は2024年(令和6年)3月25日で終了しており、2026年8月現在は全面適用である。「2024年3月26日が対応期限」といった訴求はすでに意味を持たない。現時点で未対応の項目が残っている場合、それは猶予期間内の未着手ではなく、単なる不適合である。

11.3 MDSAP — 一度の監査で複数国をカバーする

MDSAP の Audit Model は ISO 13485 を骨格とし、各参加国固有の規制要求事項を組み込む構造をとる。日本は2015年6月に参加し、PMDA は2022年4月1日から MDSAP 調査結果を本格的に受け入れている。ISO 13485:2016 に忠実な QMS を構築しておくことが、複数国の規制対応を同時に進めるうえで最も効率的な投資となる

12. 2026年時点で取るべき対応

1. 参照規格・条文番号の棚卸しを行う

社内手順書・様式・教育資料に残る「21 CFR 820.30」「QSR」「ISO 13485:2003」といった参照を洗い出し、QMSR および ISO 13485:2016 の該当箇条へ更新する。特に設計管理手順書は、根拠が箇条7.3 へ移った点を反映させること。

2. 品質マニュアルの構成要素を箇条4.2.2 に照らして点検する

適用範囲、非適用の詳細と正当性、文書化された手順への参照、プロセス間の相互関係の記述という4要素が明示されているか。特に非適用の正当性は、審査・査察で必ず確認される。

3. 医療機器ファイル/設計・開発ファイルの一元性を確保する

箇条4.2.3 の医療機器ファイルと箇条7.3.10 の設計・開発ファイルが、製品種類・ファミリごとに索引化され、要求されたときに直ちに提示できる状態にあるか。分散保管していても、参照リストで一元的に辿れれば要件を満たす。

4. 内部監査・供給者監査・マネジメントレビューの記録品質を見直す

旧 QSR の閲覧除外規定が承継されていない以上、これらの記録は「外部に見せる前提」で作成する。事実と評価を分離し、指摘に対する処置と期限が追跡可能であること。

5. CAPA のタイムフレームを定義し、滞留を解消する

箇条8.5.2 の「不当な遅延なく」に対応する社内基準(起票からクローズまでの標準日数、延長の承認手続)を定め、滞留案件を可視化する。

6. QMS 用ソフトウェアのバリデーション状況を確認する

箇条4.1 が求める QMS ソフトウェアのバリデーションについて、対象システムの一覧、リスク評価、バリデーション記録、変更時の再バリデーション基準が整備されているか。リスクに比例した範囲で実施することが原則であり、過剰な文書化は目的ではない。

7. 供給者との取決めに「変更の事前通知」を織り込む

箇条7.4.2 に対応し、原材料・製造方法・製造場所の変更を事前に通知する義務を品質契約に明記する。既存契約についても順次改訂を進める。

8. プロセスマップを CP 7382.850 の6領域にマッピングする

FDA 査察が QMS 領域単位で進む以上、自社のプロセスがどの領域に属し、どの手順書・記録が対応するかを一覧化しておく。査察初日の説明時間を大幅に短縮できる。

まとめ
  • ISO 13485:2016 は現行版であり、2025年10月31日の定期見直しで「確認」とされた。改訂を待つ理由はない。
  • 要求事項の本体は箇条4〜8。Annex SL を採用しておらず、ISO 9001:2015 とは構造レベルで一致しない。
  • 「リスク」は患者・使用者の安全に関するリスクであり、リスクに基づく考え方は安全性を軸とした資源配分の最適化を意味する。
  • QMSR が §820.7 で ISO 13485:2016 を引用組み込みし、2026年2月2日に施行された。21 CFR 820.30 は削除され、設計管理は §820.10(c) 経由で箇条7.3 に移った。
  • QMS省令は令和3年改正で規格と整合し、経過措置は2024年3月25日に終了。現在は全面適用である。
  • ISO 13485 の認証取得は FDA 査察を免除しない。認証と規制適合は別物である。
  • 2003年版から2016年版への改定の経緯は、姉妹記事「ISO-13485改定の要点」を参照されたい。

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