
定量的評価と定性的評価の使い分け
ユーザビリティ評価での活用
“評価”という言葉、何気なく使っているかもしれないが、実は評価方法は大きく二つに分かれる。それが”定量的評価”と”定性的評価”である。初めて聞いた方も安心してほしい、これらの用語は難しくない。
まずはじめに、定量的評価とは何か。これは、数値によって評価を行うことを指す。言葉通り、量を定める、つまり数値化する評価のことなのである。具体例としては、テストで得られる点数や、売上金額、アンケートの5点満点評価などがある。まさに、何かを測定する際に頼りになる評価方法で、言うなれば「モノサシ」である。定量的評価の特徴は、その客観性と信憑性にある。数値があることで、比較や把握が容易になるし、データが累積されることで傾向分析も可能になるのである。
それに対し、定性的評価とは何であろうか。こちらは、数値によらない、比較的主観的な評価のことを指す。特定の基準や目安に比べて、良いか悪いか、凡庸か優れているか等、敢えて言えば”質”を問う評価のことである。具体例としては、映画のレビューや書評、面接での印象評価などが考えられる。定性的評価の特徴は、主観や感情、質的な部分を評価できるところにある。
さて、これだけ聞くとどちらか一方が優れているように感じるかもしれない。しかし、実際には、目的や状況によって活用すべき評価方法は変わるのである。それでは、具体的にユーザビリティ評価という分野で見てみよう。
2025年の組織改編をきっかけに、ユーザビリティ評価という言葉に耳を傾ける企業が増えた。ユーザビリティとは、製品やシステムが使いやすいかどうか、という質を問うものである。これを評価するにあたって、あるシステムの使いやすさを点数で採点する「定量的評価」、使用感や感想を聞く「定性的評価」の両方が活用される。例えば、使いやすさを定量的に測定するための「SUS(System Usability Scale)」という手法がある。一方で、ユーザーの声を具体的にとらえるために、フィードバックやインタビューといった定性的評価も不可欠である。
これらの情報を踏まえ、ユーザビリティ改善のための施策を立てることができる。定量的評価が示す数値が改善方向を示し、定性的評価が改善の詳細を描く役割を果たすのである。これらを適切に使い分けることで、評価の正確性と幅が広がり、より良い製品やサービスが生まれるであろう。
このように、定量的評価と定性的評価、いずれも異なる視点から情報を得るための大切な手法である。どちらが上か下かを決めるのではなく、それぞれの特性を理解し、目的や状況に応じて使い分けていくことが求められる。日々の業務の中で、「定量的評価と定性的評価、どちらが適切か?」と考えることで、より効果的な評価が可能となるであろう。
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