改正GMP省令について

2026年最新動向アップデート(改正GMP省令について その2)

本記事は改正GMP省令について その2を扱ったものです。改正GMP省令(2021年8月施行)と国際整合の進展により、2022〜2026年に運用前提が大きく動いています。

改正GMP省令と関連規制の最新動向
  • 改正GMP省令(2021年8月施行):医薬品品質システム(PQS)、データインテグリティ、サイトマスターファイル、サプライチェーン管理など現代化。
  • ICH Q9(R1) Quality Risk Management(2023年1月)に整合。
  • PIC/S GMPガイドラインとの整合がさらに進む。
  • Data Integrity(ALCOA+)がCSV/製造記録/QC試験すべての前提に。
  • 承認書と製造実態の整合が査察重点項目。
  • 厚労省CSV適正管理ガイドライン(2010)と連携運用。

※以下は本記事のオリジナル解説です。


ご承知の通りGMPは「Good Manufacturing Practice」である。そのまま直訳すれば「実践製造規範」である。
しかしながら、厚生労働省令においては「医薬品および医薬部外品の製造管理および品質管理の基準に関する省令」となっている。
このタイトルは、改正GMP省令では改めて欲しいと筆者は考えている。
なぜならば、同じ医薬品であっても、「ビタミン剤」「栄養剤」と「抗がん剤」「向精神薬」「抗ウィルス薬」では”基準”は異なるはずだからだ。

GMPは1963年に米国FDAによってはじめて示された規則であるが、当時は確かに「基準」を示していた。
しかしながら、2002年にFDAが示した「Risk based Approach」においては、もはや当局は”基準”を示さず、製品やプロセスのリスクに応じて製薬企業が自ら”基準”を定めなければならないのである。
そのためには、企業はICH-Q9「品質リスクマネジメント」に従ってリスクアセスメントを実施し、その結果を文書化しておかなければならない。
その上で企業は当局に対して”基準”が適正であることを説明しなければならないのである。

「Risk based Approach」に移行した最大の理由は、患者負担の軽減である。
すべての医薬品やプロセスに対して同一の”基準”を課すことは不合理であり、いたずらにコンプライアンスコストを跳ね上げてしまうのである。
企業にとっても当局から”基準”を示された方が業務はし易い。
しかしながら「実践製造規範」であるため、プロフェッショナルな業務遂行が求められる。決して”基準”を示されなければ業務が出来ないといった素人考えでは患者の安全性を担保することはままならない。

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