CSAガイダンス邦訳版

FDA ガイダンス:製造及び品質システムソフトウェアのためのコンピュータソフトウェア保証

文書概要

発行日: 2025年9月24日
発行機関: 米国食品医薬品局(FDA)
対象: 医療機器製造業者及びFDA職員

📄 本文書について: 本文書は、FDAが発行した「Computer Software Assurance for Production and Quality System Software(CSAガイダンス)」の日本語翻訳版です。

📥 ダウンロードはこちら

主な内容

本ガイダンスは、医療機器の製造または品質システムの一部として使用されるコンピュータソフトウェアの保証に関するFDAの推奨事項を提供します。

重要なポイント

  1. リスクベースアプローチの採用
    • ソフトウェアの機能が意図したとおりに動作することへの信頼を確立するための、リスクに基づいた保証活動を推奨
    • 最小限の負担で規制要件を満たすことを目指す
  2. 適用範囲の明確化
    • 製造プロセスの自動化、検査、テスト、データ収集などに使用されるソフトウェア
    • 品質システムプロセスの自動化や品質記録の維持に使用されるソフトウェア
  3. 保証活動の決定
    • ソフトウェアの意図する使用の特定
    • プロセスリスクと医療機器リスクの評価
    • リスクに見合った適切なテスト方法の選択(スクリプトテスト、探索的テストなど)
  4. デジタル記録の活用
    • システムログ、監査証跡などのデジタル記録の活用を推奨
    • 紙ベースの文書化から効率的なデジタル保存への移行
  5. クラウドコンピューティングへの対応
    • IaaS、PaaS、SaaSなど、様々なクラウドモデルに関する考慮事項を提供

規制上の位置づけ

  • 21 CFR Part 820(品質システム規制)の要件を補完
  • 「ソフトウェア妥当性確認の一般原則」ガイダンスを補足
  • 21 CFR Part 11(電子記録・電子署名)との関連性を明確化

対象読者

  • 医療機器製造業者
  • 品質保証担当者
  • ソフトウェア開発者
  • FDA査察官

本ガイダンスは法的拘束力を持たず、推奨事項として提供されています。製造業者は代替アプローチを採用することも可能ですが、該当する法令及び規制の要件を満たす必要があります。

関連記事一覧