- 第8章は、市販後調査、警戒、市場調査に関する規定を定めています。主なポイントは以下の通りです。
- 製造業者は、各機器のリスクに応じた市販後調査システムを確立・維持する義務がある。
- 市販後調査システムは、機器の品質、性能、安全性に関するデータを積極的に収集・分析するために使用される。
- 製造業者は市販後調査計画を作成し、定期的に市販後調査報告書を作成する必要がある。
- 重大な事象や市場安全性是正措置は、製造業者から当局に迅速に報告されなければならない。
- 加盟国は、自国の領域内で発生した重大な事象や市場安全性是正措置を評価し、必要に応じて措置を講じる。
- 加盟国は、医療機器の市場調査を実施し、不適合製品に対して適切な措置を講じる。
- 加盟国間および欧州委員会との間で、警戒および市場調査に関する情報交換と協力が求められる。
- 欧州医療機器データベース(Eudamed)を通じて、警戒および市場調査に関する情報が共有される。
要するに、この章は医療機器の市販後の安全性と性能を確保するための包括的な監視システムを確立することを目的としています。
第101条 所轄官庁
- 第101条は、本規則の適用に関する経過措置について規定しています。主なポイントは以下の通りです。
- 本規則は2020年5月26日から適用されますが、一定期間は旧指令に基づいて発行された有効な証明書を持つ機器の市場投入や使用開始を認めています。
- 旧指令に基づいて発行された証明書は、有効期限まで有効です。ただし、最長でも2024年5月27日までとなります。
- 2025年5月27日以降は、旧指令に基づく証明書を持つ機器を市場に出すことはできません。
- 既に市場に出ている機器については、2025年5月27日以降も引き続き市場で入手可能にし、使用を開始することができます。
- 本規則の適用日前に適法に市場に出された機器は、引き続き市場に出すことができます。
- 本規則の適用日前に適法に使用開始された機器は、引き続き使用することができます。
要するに、この条項は新規則への円滑な移行を確保するため、一定期間旧指令に基づく証明書や適合宣言を認めつつ、段階的に新規則への完全移行を進めることを目的としています。
第102条 協力
- 第102条は、本規則の適用に関する経過措置について規定しています。主なポイントは以下の通りです。
- 本規則は2020年5月26日から適用されますが、一定期間は旧指令に基づいて発行された有効な証明書を持つ機器の市場投入や使用開始を認めています。
- 旧指令に基づいて発行された証明書は、有効期限まで有効です。ただし、最長でも2024年5月27日までとなります。
- 2025年5月27日以降は、旧指令に基づく証明書を持つ機器を市場に出すことはできません。
- 既に市場に出ている機器については、2025年5月27日以降も引き続き市場で入手可能にし、使用を開始することができます。
- 本規則の適用日前に適法に市場に出された機器は、引き続き市場に出すことができます。
- 本規則の適用日前に適法に使用開始された機器は、引き続き使用することができます。
要するに、この条項は新規則への円滑な移行を確保するため、一定期間旧指令に基づく証明書や適合宣言を認めつつ、段階的に新規則への完全移行を進めることを目的としています。
第103条 医療機器調整グループ
- 第103条は、医療機器調整グループ(MDCG)の設立について規定しています。主なポイントは以下の通りです。
- 欧州委員会によってMDCGが設立される
- MDCGは各加盟国が指名した代表者で構成される
- 代表者は医療機器分野での役割と専門性に基づいて指名される
- MDCGは本規則および規則(EU) 2017/746で定められた任務を遂行する
- MDCGは欧州委員会に助言し、本規則の調和的な実施を支援する
- 必要な専門知識へのアクセスを確保するため、MDCGはサブグループを設置できる
- 既存のEUレベルの医療機器関連グループの関与も考慮される
このように、MDCGは本規則の実施において重要な役割を果たす専門家グループとして設立されることが規定されています。
第104条 欧州委員会によるサポート
- 第104条は、欧州委員会による専門家パネルの指定について規定しています。主なポイントは以下の通りです。
- 欧州委員会は、医療機器調整グループ(MDCG)と協議の上、専門家パネルを指定する
- 専門家パネルは、臨床評価の評価、性能評価、特定の高リスク機器に関する意見提供などの任務を遂行する
- 専門家パネルのメンバーは、公募と選考プロセスを経て指名される
- メンバーの選考基準には、科学的専門知識、独立性、利益相反の回避などが含まれる
- 欧州委員会は専門家パネルの運営と調整を行う
- 専門家パネルは、必要に応じて関連する利害関係者の見解を考慮する
- 専門家パネルは、その意見、見解、立場を公開データベースで公表する
このように、専門家パネルは高リスク医療機器の評価や意見提供において重要な役割を果たすことが規定されています。
第105条 MDCGの任務
- 第105条は、欧州委員会による専門家パネルの指定に関する規定です。主なポイントは以下の通りです。
- 欧州委員会は、医療機器調整グループ(MDCG)と協議の上、専門家パネルを指定する。
- 専門家パネルは、臨床評価の評価、性能評価、特定の高リスク機器に関する意見提供などの任務を遂行する。
- 専門家パネルのメンバーは、公募と選考プロセスを経て指名される。
- メンバーの選考基準には、科学的専門知識、独立性、利益相反の回避などが含まれる。
- 欧州委員会は専門家パネルの運営と調整を行う。
- 専門家パネルは、必要に応じて関連する利害関係者の見解を考慮する。
- 専門家パネルは、その意見、見解、立場を公開データベースで公表する。
このように、専門家パネルは高リスク医療機器の評価や意見提供において重要な役割を果たすことが規定されています。
第106条 科学的、技術的、臨床的な意見および助言の提供
- 第106条は、欧州委員会による専門家パネルのメンバーの指名に関する規定です。主なポイントは以下の通りです。
- 欧州委員会は、医療機器調整グループ(MDCG)と協議の上、専門家パネルのメンバーを指名する。
- 欧州委員会は、専門家パネルの各分野に必要な専門知識に基づいてメンバーを選出する。
- 専門家は、独立性、公平性、機密保持の原則を遵守する必要がある。
- MDCGは専門家の指名に関して意見を述べることができる。
- 専門家は個人的な能力に基づいて任命され、特定の利益を代表してはならない。
- 欧州委員会は、専門家パネルの構成を公表し、専門家の専門知識と所属を明らかにする。
- 利益相反の可能性がある場合、欧州委員会は対策を講じる。
- 専門家は最新の科学的知見を常に把握し、独立性を維持する必要がある。
- 専門家の任期や報酬などの詳細は、欧州委員会と専門家の間の契約で定める。
このように、第106条は専門家パネルのメンバー選出プロセスと、メンバーに求められる要件を規定しています。
第107条 利益相反
- 第107条は、欧州委員会による専門家パネルの指定に関する規定です。主なポイントは以下の通りです。
- 欧州委員会は、医療機器調整グループ(MDCG)と協議の上、専門家パネルを指定する。
- 専門家パネルは、臨床評価の評価、性能評価、特定の高リスク機器に関する意見提供などの任務を遂行する。
- 専門家パネルのメンバーは、公募と選考プロセスを経て指名される。
- メンバーの選考基準には、科学的専門知識、独立性、利益相反の回避などが含まれる。
- 欧州委員会は専門家パネルの運営と調整を行う。
- 専門家パネルは、必要に応じて関連する利害関係者の見解を考慮する。
- 専門家パネルは、その意見、見解、立場を公開データベースで公表する。
このように、第107条は専門家パネルの設置と運営に関する詳細な規定を定めており、高リスク医療機器の評価や意見提供において重要な役割を果たすことが規定されています。
第108条 デバイス・レジスタとデータバンク
- 第108条は、デバイスの登録に関する規定です。主なポイントは以下の通りです。
- 製造業者は、デバイスを市場に出す前に、Eudamedにデバイス情報を登録しなければならない。
- 登録する情報には、UDI-DI、製造業者情報、リスククラス、商品名、モデル、技術説明、意図された目的、新規技術、関連物質などが含まれる。
- 製造業者は登録情報を常に最新の状態に保つ責任がある。
- 製造業者は登録から1週間以内に、登録が完了したことを確認する必要がある。
- 登録情報に変更があった場合、製造業者は7日以内にEudamedの情報を更新しなければならない。
- 製造業者は定期的に(少なくとも年1回)登録情報の正確性を確認する必要がある。
- 登録情報の正確性は製造業者の責任である。
- 登録された情報は一般に公開される。
このように、第108条はデバイスの登録プロセスと製造業者の責任について詳細に規定しています。