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品質保証とは

https://qmsdoc.com/product/md-qms-358/
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品質保証とは

QAはQuality Assuranceの略である。

しばしば、監査(Audit)をもって品質保証がされていると誤解しているケースがある。
もし監査が品質保証であるならば、Quality Auditと呼べば良いではないか。
監査は品質保証の一部ではあるが、すべてではない。監査と品質保証を混同してはならないのである。

ではいったいAssuranceとは何であろうか。

Assuranceとは、経験のある人、スキルのある人が、指導(アドバイス)することである。
つまり、プロセスに深く関与し、当該部門になり代ってその品質にお墨付きを与えるのである。
製薬業界でAssuranceの概念が取り入れられたのは、GLPが最も早かったと思われる。
GLP試験は難しく、誰でもが出来るものではない。もし、10個の試験があるとしよう。これを2人で手分けした場合、うまく出来る試験と出来ない試験のようにばらついてしまう。
そこで、慣れた熟練者がStudy Director(SD)として、試験実施者を指導することになった。
つまり、試験計画書の書き方、試験の実施方法、試験報告書の書き方などを指導するのである。
これにより、どの試験においても一律な品質となるのである。

品質保証担当者は、顧客・規制当局への説明責任を負う。

例えば、読者がある買い物をしたとしよう。しかしながら、品質に問題があり、苦情を申し立てたとしよう。その際に企業から「不慣れな新人が製造したので品質が良くない。」と説明を受けたとしたらどう思うだろうか。おそらく「担当者の責任にするのではなく、企業として品質保証をしてもらいたい。」と要求するだろう。

企業には、新人や不慣れな人、不向きな人など色々な従業員が存在するだろう。しかしながら、そういった人たちに仕事をさせない訳にはいかない。
どんな担当者が製造しようとも、最終的には品質保証担当者が、当該担当者に成り代わってその品質を保証しなければならないのである。

品質保証担当者は、プロセスを監視監督し、自らが品質に自信が持てない場合は出荷を承認してはならないのである。

QA事例 もし、読者がLASIC手術(近視のレーザ手術)を受けることになったとしよう。訪問した眼科クリニックで担当になった医師は、執刀経験が100例以下と非常に浅く、不安な気持ちになった。当該クリニックの院長は、執刀経験が1万例以上と、経験豊富だそうである。当然、新人医師よりは院長に執刀してもらいたいだろう。

しかしながら、院長はもうあまり自身では執刀しない。なぜならば、病院の経営や職員の管理などで忙しいからである。それよりも、いつまでも院長が執刀していれば、新人の医師は育たないではないか。

そういった場合、おそらく「では、せめて新人の医師が失敗しないように、院長が手術に立ち会って欲しい。」と要求することになるだろう。 このように、新人の医師が失敗しないように、院長が手術に立ち会い、助言(アドバイス)しながら、手術を成功に導くのである。これがQuality Assuranceである。

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