MDR

要点解説

MDR Chapter I

範囲および定義

  • 第1章の主な内容は以下の通りです。
    • この規則は医療機器の市場投入、提供、使用開始に関する規則を定めている。
    • 医療機器の定義や、製造業者、輸入業者、販売業者などの関係者の定義が示されている。
    • この規則の適用範囲や、適用外となる製品(体外診断用医療機器、医薬品など)が明確にされている。
    • 医療機器の分類や、カスタムメイド機器、臨床試験用機器などの特別な目的の機器に関する規定がある。
    • 製造業者、輸入業者、販売業者などの経済事業者の一般的な義務が定められている。
    • 単回使用機器の再処理に関する規則が示されている。
    • 植込み型機器に関する患者への情報提供義務が定められている。
    • EU適合宣言やCEマーキングに関する規則が定められている。
    • 医療機器の自由な流通を保証するための規定がある。

要約すると、第1章では医療機器規制の基本的な枠組みと、関係者の義務や責任が定められています。

第1条 主題と範囲

  • 第1条の主な内容は以下の通りです。
    • この規則は医療機器の市場投入、提供、使用開始に関する規則を定めている。
    • 医療目的のない製品グループにも適用される。
    • 医療目的と非医療目的の両方を持つ機器は、両方の要件を満たす必要がある。
    • 適用範囲から除外される製品(体外診断用医療機器、医薬品など)が明記されている。
    • 医療機器と体外診断用医療機器、医薬品などを組み合わせた製品の取り扱いについて規定している。
    • 加盟国が特定のタイプの機器の使用を制限する権利を認めている。
    • この規則は、医療サービスの提供に関する国内法に影響を与えない。

要約すると、第1条では医療機器規制の適用範囲と基本的な枠組みが定められています。

第2条 定義

  • 第2条の主な内容は以下の通りです。
    • 医療機器、医療機器の付属品、特定の非医療目的製品の定義が示されています。
    • 「医療機器」の定義が詳細に規定されており、診断、予防、監視、治療、緩和などの医療目的で使用される機器が含まれます。
    • 「付属品」、「カスタムメイド機器」、「能動型機器」、「植込み型機器」などの重要な用語の定義が示されています。
    • 「単回使用機器」、「偽造医療機器」、「手順パック」、「システム」などの定義も含まれています。
    • 「性能」、「リスク」、「ベネフィット・リスク判定」などの安全性・有効性に関する用語の定義があります。
    • 「製造業者」、「正規代理人」、「輸入業者」、「販売業者」など、経済事業者の定義が示されています。
    • 「臨床評価」、「臨床試験」、「被験者」など、臨床に関する用語の定義があります。
    • 「市販後調査」、「市場調査」、「リコール」など、市販後の活動に関する用語の定義も含まれています。

要約すると、第2条では本規則で使用される重要な用語の定義が網羅的に示されています。

第3条 定義の一部変更

  • 第3条の主な内容は以下の通りです。
    • 欧州委員会は、第115条に従って委任された行為を採択する権限を与えられています。
    • この委任された行為の目的は、技術的・科学的進歩を考慮して、第2条の18項に定義されているナノマテリアルの定義、および関連する19項、20項、21項の定義を修正することです。
    • 修正の際には、EU内および国際的に合意された定義を考慮する必要があります。

要約すると、第3条は欧州委員会にナノマテリアルの定義を最新の科学技術の進歩に合わせて修正する権限を与えています。これにより、規制がナノテクノロジーの発展に対応できるようになっています。

第4条 製品の規制状況

  • 第4条の主な内容は以下の通りです。
    • 欧州委員会は、加盟国の要請に応じて、特定の製品が医療機器の定義に該当するかどうかを決定する権限を持つ。
    • 欧州委理事会は、自らの判断でも上記の決定を行うことができる。
    • 欧州委員会は、医療機器、体外診断用医療機器、医薬品、ヒト組織・細胞、化粧品、殺生物剤、食品などの分野で加盟国が専門知識を共有できるようにする。
    • 医薬品、ヒト組織・細胞、殺生物剤、食品を含む製品の規制上の地位を検討する際は、欧州医薬品庁(EMA)、欧州化学品庁(ECHA)、欧州食品安全機関(EFSA)と適切に協議する。

要約すると、この条項は製品の医療機器としての規制上の地位を決定するプロセスと、関連機関との協力について定めています。

MDR日本語訳