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EN ISO 14971:2019について

https://qmsdoc.com/product/md-qms-358/
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EN ISO 14971:2019について

本邦においては、ISOなどの国際規格はJIS(Japanese Industrial Standards)として国内規格に取り入れられる。同様に欧州ではEN(European Norm)として取り入れられている。
一般に国際規格は本文である要求事項とAnnex(附属資料)から出来ている。ISO加盟各国は、自国の規格として取り入れる際には、これら本文やAnnexを変更することは許されていない。
唯一、Annex Zsを追加することのみ可能である。

EN ISO 14971:2019

医療機器リスクマネジメント規格であるISO 14971:2019に対応する最新のEN規格は「EN ISO 14971:2019+A11:2021」である。
EU MDR・IVDRの整合規格にも認定されている。
EN ISO14971:2019でISO14971:2019と同等となり、A11:2021(2021年に発出された追補)でAnnex Zsが追加された。
Annex ZAでMDRの、ZBでIVDRの一般的安全性及び性能の要求事項(GSPR)と、EN ISO14971の要求事項との関係が示されている。

2012年版にあった差分について

EN ISO14971:2012では「Contents Deviations」(以下、CD)と呼ばれる以下に示すISO 14971との7つの差分があった。

  1. “negligible risk”(無視可能なリスク)の扱い
  2. リスクの受容可能性についての製造業者の自由裁量権
  3. “as far as possible(可能な限り)”のリスク低減 VS “as low as reasonably possible(合理的に実行可能まで低く)“のリスク低減
  4. あらゆるリスクに対するRisk/Benefit Analysis (リスク/便益分析)の適用
  5. リスクコントロール手段についての裁量
  6. 初期リスクコントロール手段についての裁量
  7. 残留リスクについてのユーザへの情報提供

それに対し、最新版ではCDは解消された。
これについて、MED DEVICE ONLINEでは次のように述べている。

「コンテンツの逸脱」と呼ばれるセクションの使用は、もはや調和された標準の一部ではない。
EN ISO 14971:2012の前版では、このセクションの使用に関して多くの混乱があり、引用された「コンテンツの逸脱」にエラーがあり、規制に準拠している企業に多くの問題を引き起こしていた。
NBの間にも意見の不一致があり、状況はさらに悪化した。
EN ISO 14971:2012は、その意図であったISO 14971:2007よりも安全なデバイスにはつながらなかった。

JISとの差分について

なおISO 14971:2019とJIS T 14971:2020との間には差分はない。 

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