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生データの修正方法

https://qmsdoc.com/product/md-qms-358/
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製薬企業や医療機器企業に就職した場合、真先に学ぶのが生データの修正方法である。
生データを修正する場合は、元のデータを見えにくくならないように一本線で打ち消して、修正理由と修正者の署名と修正日付を記載しなければならない。
かつては、二本線で打ち消していたが、見えにくくなることがあるため、現在では一本線が主流である。
では、なぜそのような面倒くさい作業が必要なのだろうか。
修正が正しければ、上書きすれば良いではないか。
実は、修正が間違いである可能性があるためである。
修正した本人は、正しく修正したつもりであっても、勘違いや思い込みによって、実際には元のデータが正しかったということもあり得るからである。
筆者は仕事柄、多くの製薬企業や医療機器企業で監査を実施する。
その際に、製造記録書や試験記録書を監査する。
しばしば、それら記録書において、誤記修正が頻回していることを見かける。
誤記を修正することは問題ない。
しかしながら、筆者の疑問は「本当に誤記だったのか。」「もし誤記だったとしたら本当にこれだけなのか。」である。
誤記を頻発させる作業員には何か問題があると勘繰られる。
恐らく、そそっかしいか、不向きか、忙しすぎるのかも知れない。
または教育訓練が不十分で、正しくSOPを理解していないのかも知れない。
品証部門においても、出荷判定の際にコメントしないケースがほとんどである。
誤記が多い場合には、徹底的に原因を究明して、なるべく誤記を減少させるよう、CAPAを起票するべきである。
また、その他のデータにおいても、訂正漏れがないかどうかを再度検証させなければならない。 筆者が監査員の教育を受けた際には、記録は修正箇所に注目して精査しなければならないと教わったことを思い出す。
筆者が監査員の教育を受けた際には、記録は修正箇所に注目して精査しなければならないと教わったことを思い出す。

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