EU MDR AnnexⅠの13.2および日本の基本要件基準第8条第2項の該当性について

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K
4月 15, 2025 04:56 PM 1 Answers 医療機器規制全般
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医療機器の構成部品の一部に、動物脂肪を原料とした添加剤を含む樹脂成形品が使用されている場合、これはEU MDR AnnexⅠの13.2と日本の基本要件基準第8条第2項に該当するか?

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ecompliance
4月 16, 2025
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動物脂肪を原料とした添加剤を含む樹脂成形品は、原則として両規制に該当すると考えられます。
ただし、最終的な該当性は、添加剤の由来(動物種・組織)、処理方法、最終製品への残留状況、化学的変化の有無などによって異なります。
特に添加剤が高度に精製されている場合や、製造過程で完全に化学変化する場合は、規制当局との協議が必要になる可能性があります。

EU MDR AnnexⅠの13.2の該当性

EU MDR AnnexⅠの13.2は、動物由来の非生存組織・細胞・派生物を「利用」する医療機器に適用され、製造工程で使用された場合でも残留物があれば該当します。
この条項において、動物脂肪由来の添加剤は、高温処理された派生物であっても「非生存組織の派生物」に分類されます。

具体的には、以下の要件が適用されます:

  • 原料の動物種・組織・処理方法に関する詳細なトレーサビリティ
  • EN ISO 22442-2とEU規則722/2012(反芻動物由来の場合)への適合
  • TSE(伝達性海綿状脳症)リスク評価と低減措置の実施

日本の基本要件基準第8条第2項の該当性

日本の基準では、動物由来原料は「体液・組織の抽出物」を含み、添加剤として使用される場合も対象となります。特に反芻動物由来の場合は、別途「反芻動物由来原料基準」が適用されます。

管理要件としては以下が求められます。

  • 原料採取動物の獣医学的管理記録
  • ウイルス不活化処理の妥当性検証
  • 反芻動物の場合はプリオン除去率のシミュレーション

規制該当の条件

動物脂肪を原料とする添加剤を含む樹脂成形品は、以下の条件で両規制に該当します。

  • EU MDRへの該当:最終製品に残留する場合、または製造工程でTSEリスクが残存する場合
  • 日本基準への該当:添加剤が「生物由来原料基準」の原材料定義に合致する場合

検討すべき特殊ケース

以下のケースでは、規制当局への事前相談が推奨されます。

  • 原料が反芻動物由来で高度精製されている場合
  • 添加剤が成形工程で化学変化を起こす場合
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