
なぜデータインテグリティが重要なのか
データを記録する行為は、単なる事務作業ではない。それは、最終的に製品を使用する患者に対する責任を果たす行為である。この認識が共有されて初めて、データインテグリティは真に機能する。
まとめ
Part 11からデータインテグリティへの焦点移行は、規制の発展形態というだけでなく「電子署名・電子記録の形式要件を守ること」から「データが真実を語っているかを問うこと」への、より本質的な問いかけへの回帰である。
そしてこの問いは、患者安全性の確保と製品品質保証という、医薬品・医療機器業界の存在意義そのものに直結している。データインテグリティは、コンプライアンス対応のためのチェックリストではなく、患者の命と健康を守るために企業が果たすべき責任の表現なのである。
規制当局の関心が今後さらに高度化し、AIや自動化技術の導入が進む中でも、この本質は変わらない。データが真実を反映していること──その一点にこそ、データインテグリティという概念の普遍的な重要性がある。